速力・燃料消費・離路クレーム
用船契約の文言を起点とする航海の再構築と技術的な性能分析を、船主・用船者・オペレーターに提供します。データと契約が実際に何を裏づけるのかを明らかにします。
架空の船舶・航海・数値です。報告書の構成を示すために作成しています。
完全なサンプル報告書を見る(英語)分析はテンプレートではなく、用船契約から始まります
一律の性能計算式は用いません。速力と燃料消費の保証は合意された文言のまま読み取り、結論を出す前に分析をその文言に合わせて設定します。保証値、about の許容幅、ビューフォート風力階級とダグラス海面状態の上限、風浪とうねりの扱い、そして海流を片方向のみか双方向で補正するかです。
結果をどう算出できるかを決める規定も同じです。好天期間がどれだけ継続する必要があるか、正午から正午で計測する必要があるか、ECA内外の燃料消費をどう区分するか、そして条項が航海全体への外挿を認めるのか、適格期間のみに限定するのかです。
合意された定義がどのように分析へ落とし込まれたかを報告書に示すため、結果の根拠を信頼に頼らず検証できます。
多くはこうした状況から始まります
成約後のクレーム対応は予定して始まるものではありません。控除、報告書、あるいは当時の天候をめぐる見解の相違とともに届きます。
傭船料からの控除が通知された
完了した航海について速力または燃料消費のクレームを受け、回答が必要になった。
相手方報告書の検証
クレームに気象ルーティングまたは性能報告書が添付され、その手法を評価する必要がある。
好天期間の解釈が対立
条項自体には合意があるが、どの期間が適格かで見解が分かれている。
海流・うねり・外挿
争点は技術的な細部にあります。毎時の海流、有利な海流、うねりの高さと方向、あるいは適格期間を超えて拡張された結果。
離路や燃料の損失
損失を説明し数値化する前に、航海の再構築が必要になる。
成約前の条項確認
性能保証を合意する前に確認し、実務上どのような意味を持つかを事前に把握する。
条項から数値化された結果まで
5つの手順を、この順序で。計算の根拠が定まる前に計算は行いません。
用船契約の確認
合意された保証値、許容幅、天候の上限、継続時間の要件、海流の扱い、計算規則を特定し記録します。
航海の再構築
実航路、本船報告、AIS船位、再解析による風・波・うねり・海流を、航路上で1時間ごとに突き合わせます。
性能の検証
合意された定義に基づき適格期間を特定し、その期間の実績を保証値と比較します。
結果の数値化
損失または短縮された時間と、燃料の超過消費または節減を、許容幅を適用しすべての手順を示して算出します。
回答の支援
所見を説明し、相手方の計算に意見を述べ、往復書簡・交渉・P&Iクラブの検討・仲裁を通じて対応を続けます。
航海と気象、そして両者を裏づける記録
4つの領域がすべての分析で重なります。再構築された気象条件のない契約文言は何も証明せず、契約文言のない気象条件は問いそのものを誤ります。
用船契約の条項
保証速力と燃料消費、about の許容幅、好天の定義、継続時間と連続期間の要件、海流条項、ECAの扱い、外挿の可否。
航海の実績
距離と時間、対地速力と対水速力、プロペラスリップ、主機負荷と回転数、消費者別の燃料消費、ECA航行、報告された航海事象。
気象と海洋条件
再解析による風、海面状態、うねりの高さと方向、合成波高、そして実航路上の海流と潮流の毎時の影響。
裏づけとなる記録
ヌーンレポート、甲板・機関日誌、AIS履歴、既存のルーティング報告書、補油記録と残油量(ROB)の記録、検査報告、そして相手方の計算そのもの。
定義が結果を決めます。ダグラス海面状態はうねりと区別され、うねりは高さ・方向・波長で表されます。条項がどれを指しているかが、その期間の適格性そのものを左右します。
同じ航海でも、答えは三通りになります
性能条項は標準的な文言から極めて制限的な起草まで幅があり、その違いは表面的なものではありません。要素が一つ加わるごとに適格となる期間と認められる補正は狭まり、同じ航海データが、ある条項ではクレームを裏づけ、別の条項では何も裏づけないことになります。
だからこそ、計算に入る前に分析をお客様の条項に合わせて設定します。用船契約が実際に含む要素を特定し、それらのみを適用し、どの定義を用いたかを報告書に明記します。
| 要素 | 標準 | 制限的 | 極めて制限的 |
|---|---|---|---|
| 好天の定義 | |||
| ビューフォート 4 | ● | ● | ● |
| ダグラス海面状態 3 | ● | ● | ● |
| 逆流なし | ● | ● | ● |
| うねりの悪影響なし | – | ● | ● |
| 有義波高 1.25 m 以下 | – | ● | ● |
| 合成波高 1.25 m 以下 | – | ● | ● |
| 波とうねりの合計最大波高 | – | – | ● |
| 海水温度 28 °C | – | – | ● |
| 性能分析 | |||
| about の定義(速力) | ● | ● | ● |
| about の定義(燃料消費) | ● | ● | ● |
| 正午から正午 | ● | ● | ● |
| 24時間連続の好天 | – | ● | ● |
| 航海全体での最低好天時間 | – | ● | ● |
| イーブンキール | – | – | ● |
| 有利な海流の補正なし | – | – | ● |
| 夏季喫水 | – | – | ● |
| 外挿不可 | – | – | ● |
区分は目安です。適用される要素は個別に用船契約から読み取り、実際の条項はこの3列に沿わない組み合わせになることも多くあります。
クレームに報告書が添付された。手法は妥当か
多くのオペレーターにとって当面の問いは「報告書を作成してほしい」ではありません。クレームが届き、その根拠となる分析が添付され、手法が成り立つかどうかと回答の方針を判断しなければならない、という状況です。
相手方の分析を用船契約と再構築した気象条件に照らして検証し、何が成り立ち、何が成り立たないか、その金額を受け入れる前に何を示す必要があるかを整理します。
適用されたのは契約上の好天の定義か、それとも当事者が合意していない一般的な基準か。
連続期間の要件は守られているか、適格でない期間の平均値に置き換えられていないか。
海流は毎時で評価されているか。条項が除外する有利な海流が算入されていないか。
うねりは高さ・方向・波長で評価されているか、単一の海面状態の数値に還元されていないか。
用船契約が定めていないのに結果が航海全体へ外挿されていないか。結論を裏づけるデータが実際に存在するか。
報告書が技術的分析から主張の代弁に移っている場合、または結論が依拠する情報が欠けている場合は、その旨を明確に述べ、データが裏づける内容を示します。
お受け取りいただくもの
そのまま転送できるクレーム要約と、その背後にある完全な分析です。適用した用船契約の定義、再構築した航海、適格期間、気象と海流の分析、そして前提と限界を添えて一段ずつ示した計算。納品後も関与を続け、相手方の回答に意見を述べ、往復書簡を支援します。
架空の船舶・航海・数値です。報告書の構成を示すために作成しています。
完全なサンプル報告書を見る(英語)結論はあらかじめ決まっていません
3つの想定事例です。クレームを守るためでも進めるためでもなく、データと用船契約が何を裏づけるかを確認します。それはどの方向にも働きます。
性能未達を認定
合計42.5時間の適格期間3件で、実績速力が許容値を0.39ノット下回り、その期間内で1.3時間の時間損失とVLSFO 1.4トンの超過消費となりました。
適格期間なし
要求された長さの連続した好天期間が航海中に存在せず、航海全体へ外挿された請求額には条項上の根拠がありませんでした。
控除の根拠なし
適格期間の実績は保証13.0ノットに対し13.1ノット、燃料消費も about の許容幅内で、この分析をクレームへの回答に用いました。
想定事例であり、数値は架空です。特定の顧客・船舶・航路・商業紛争を表すものではありません。
結論先行ではなく、根拠に基づいて
航海の運航とクレーム対応の両方を経験した担当者が、日々の最適化サービスと同じ航海データ・気象データ・モデルを用いて作業します。船主・用船者・オペレーター・技術管理会社のいずれにも対応し、立場によって手法は変わりません。
P&Iクラブ、法律顧問、選任された専門家と連携し、必要な技術面を担います。検証に耐える再構築、追跡できる計算、そしてデータが示すことと示さないことの明確な説明です。
クレームの評価と回答に必要な航海の再構築、技術的分析、根拠を示した計算を提供します。法的解釈、主張の代弁、紛争戦略は、依頼者とそのP&Iクラブ、法律顧問、選任された専門家に委ねられます。性能紛争では手法が一様ではなく、仲裁廷がいずれかのルーティング報告書を標準として受け入れる義務はありません。追加の技術データが必要になる場合があり、結論の信頼性は基礎データ・前提・手法に左右されます。
お送りいただく資料
お手元にあるものをお送りください。用船契約のリキャップと該当条項が最も重要で、次にクレーム本体と航海データです。主張または反論の余地があるか、他に何が必要かを速やかにお知らせします。
契約リキャップ、クレーム、航海データをお送りいただければ、分析が何を裏づけるかをお伝えします。
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